育毛と食生活の関係は、お金とボランティアの関係に似ている。
「お金が欲しいなら仕事してください!ボランティアばっかりしてもお金はもらえません!まあ、ボランティアは悪いことじゃないけど…」
「髪の毛を増やしたいならミノフィナ使ってください!食生活を変えても髪の毛は生えません!まあ、食生活の改善は悪いことじゃないけど…」
分かりにくかったかな?
食生活の見直しは悪い事ではない。しかし、髪の毛は生えない。
この記事では食事と髪の毛の関係、そして「育毛と食事には関係が無い」となぜ言い切れるのかをお伝えする。
普段の食事が髪の毛をつくるが…
食事と髪の毛の関係性はとても深い。これは当然である。髪の毛というものは、毎日の食事から摂取した栄養素をもとに作られているからだ。ただ、育毛と関係があるかというと、うーん…。
髪の毛はタンパク質でできている
髪の毛は「ケラチンタンパク質」という種類のタンパク質でできている。原材料でいえば爪と一緒である。
体内の老廃物をタンパク質と一緒に体外に排出すると同時に大切な部分を守るというのが毛の役割だ。
そしてそのタンパク質の元となるのはアミノ酸なので、原理的にはアミノ酸を摂取しなければ髪の毛は生えない。
美しい毛を育てる要素のひとつとして、バランスのとれた食事があります。毛はケラチンという硫黄を含んだたんぱく質でできているので、食べ物は含硫アミノ酸を多く含んだたんぱく質の量を増やし、その分、他のたんぱく質の量を減らて、総タンパク質の量は一定に保つ必要があります。
新・ヘアサイエンスP52より
なにやら難しいことが書かれているが、要は「髪の毛になる種類のタンパク質を取った方がいいよ」ということである。タンパク質と一言で言っても種類がたくさんあるのだ。
ちなみに含硫タンパク質を多く含む食品は、
・アジやサバ、イワシなどの白身魚
・鳥のささみやひれ肉
・チーズなどの乳製品
・豆腐・納豆などの大豆製品
などである。けっこうある。
髪の毛は1日34メートル伸びる
上の見出しを見て「うそだろ」と思っただろう。
確かに髪の毛1本1本を見れば、伸びるスピードは1日に0.4ミリ程度だ。しかし、この成長を1本の髪の毛に集約するとどうなるか、計算してみよう。
・頭髪の量10万本
・成長期の髪の毛割合85%
・一日の髪の伸びる長さ0.4ミリ
という条件で考えると100,000×0.85×0.4=34,000となる。3万4千ミリ。つまり34メートルである。
34メートルってどのくらいか?
というと、「高さ35メートル」がこのくらいである。
命綱なしで高さ35メートルを綱渡りしたそうだ。想像しただけで恐ろしい!しかも女性。
驚きの方が先に立ってしまい、あまり実感の湧かない例になってしまったが、まあ、「たった1日でも髪の毛はかなり伸びる」ということが分かってもらえたのではないだろうか。
それだけ、僕たちの体はタンパク質を必要とし、排出しているということだ。
前の項目で話したように、含硫タンパク質をしっかり取ることは大事なことである。
「美しい髪の毛づくり」には食事が大切
確かに、髪の毛と食事には深い関係がある。しかしこれはあくまでも「髪の毛の質と食事の関係」という話である。栄養失調に陥ると、毛の質の低下が起こるので、逆に言えば、良い質の髪の毛を生やすためには栄養が必要ということになる。
ただ、薄毛と栄養に関係があるかのというと、それはまた別の話になる。
激しいダイエットで髪の毛が抜けることも「まれにある」
育毛剤を売ることが目的のWEBサイトでは、だいたい「育毛の第一歩は食生活の改善」的なことを言っている。これは本当なのだろうか。上記のように、髪の毛の質を美しく保つためには、ある程度バランスの取れた食事は必要であるが、薄毛とはどのような関係があるのだろう。
非常にまれな例だが、過度なダイエットを続けた結果、飢餓状態に陥り、髪の毛が抜けてしまったという例はあるようである。これは確かに「薄毛」の一種である。ただ、そうそう起こることではない。栄養失調を通り越して「飢餓状態」である。現代の日本でそんな状況に陥ることなどあるのだろうか。あまり想像できない。
多くの育毛サイトはおかしなことを言っている
非常に珍しい薄毛の一種として、「飢餓状態による抜け毛」は確かにある。そのため、「薄毛と食生活は完全に関係がない」というわけではない。
しかし、多くの育毛サイトで叫ばれているほど重要な要素ではないし、飢餓状態になって髪の毛が抜けても、栄養が戻ればすぐ髪は生えるので、そこまで気にすることではない。というより、飢餓状態になっているのに薄毛を心配している場合ではない。
多くの育毛サイトは、ちょっとずれていると言わざるをえない。
・しかし食事が影響するのは「髪の毛の質」であり、抜け毛への影響はほぼない
・まれに飢餓状態に陥った場合、髪が抜けることがある
はっきりさせましょう。AGAと食事は関係ない
「薄毛」というから分かりにくいのであって、「AGA」(男性型脱毛症)という分類で考えてみればもっとハッキリする。
結論から言えば、関係ありません。
ハゲとは「ほぼ」AGAを指す
世間一般に「ハゲ」と呼ばれるものの9割以上がAGA(男性型脱毛症)である。確かに「10円ハゲ」とか「円形脱毛症」などというものもあるが、それは特殊な部類で、「M字ハゲ」「O字ハゲ」「つむじハゲ」「バーコードハゲ」「若ハゲ」などの名前で称される薄毛はすべてAGAである。
30代以降の男性のおでこの両サイドとつむじから発症することが特徴で、後頭部や耳の上の髪の毛は残る。若ハゲの場合は20代から発症する。
みなさんが想像する「ハゲ」もだいたいこのような髪形だろうし、薄毛で悩んでいる方も、ほとんどがこういった症状なのではないだろうか。
「薄毛」という言葉はあいまいである。ほぼAGAなのに、「薄毛」という括りで考えるから「食事が重要」とか言われてしまうのだ。
AGA(男性型脱毛症)の仕組み
簡単に説明すると、悪玉ホルモンが前頭部・頭頂部の髪の毛のヘアサイクルを短縮し、毛根を小さくしてしまうことがAGAの仕組みだ。
「髪の毛が抜けて生えてこなくなる」「毛根自体が消えたり死んだりする」というわけではなく、髪の毛が「目に見えないほど細く短くなる」ことがAGAなのである。
詳しくはこちらの記事を参考
薄毛のメカニズムを科学的に図解で説明
食事とAGAは無関係
上記のAGAの仕組みから考えて、食生活や栄養がAGAとは一切関係がないということが分かるだろう。そもそも、栄養が偏るからAGAになるというのなら、女性だってAGAになってしまう。
ということで、薄毛に悩んでいて「食生活、見直した方がいいかなあ」と考えているなら、その必要はない。あなたに必要なのは、「正しい情報を見つける目」である。
こんなのもよくある誤解である。
ストレスと薄毛は関係ないから悩んでも髪は抜けない
髪の毛が生える方法というのは、実のところもっとあっさりしている。「これとこれを使えば生える。これを使えばもっと生える」というもので、別に生活を変えたり、健康に気を使ったりする必要はない。しかも、1日約10円で続けられる。
詳しくはこちらを参考
高確率・低価格の発毛レシピ
・そのAGAと薄毛には一切の因果関係がない
・薄毛対策に「食生活」という項目は、本来必要ない
「薄毛対策には食事が重要」という嘘を信じるな
嘘と言ってしまってもいいと思う。「飢餓状態による薄毛を予防するために食生活を改善する」なんて馬鹿げている。まず飢餓状態になるな、という話である。
なぜ世の中にはこんなに「薄毛治療には食生活の改善が効果的」というネット記事が溢れているのだろう。
薄毛サイト運営者・WEBライターに薄毛の知識がない
「薄毛対策には食事が重要」という記事が生まれる理由は2種類ある。
ひとつめは「その記事を書いている本人に正しい知識がない」ということである。
だいたい薄毛のWEBサイトを運営している人はこのような思考をたどる。
「お金欲しい」→「副業しよう」→「アフィリエイトしよう」→「単価いいから育毛剤売ろう」→「一番単価高い、このチャップアップとかいう育毛剤売ろう」→「アクセス集めるために記事書こう」→「食事とか栄養が検索キーワードっぽいから、それで記事書こう」→「よく知らないからネットで情報検索しよう」→「ナニナニ、『薄毛対策には食事が重要』? ナルホド!」
こんな感じでまたひとつ「悪意のない嘘」の書かれた記事が出来上がるのである。
しかもSEO対策だけはしっかりした記事なので、グーグルはその記事に高い評価をする。つまり、検索されたときによく出てくる。
僕もWEBライターをはじめたばかりで薄毛の記事を書いていたころは、クライアントに「『育毛 食事』というキーワードで3,000文字の記事を書いてください。記事の中には『育毛』というキーワード10回、『食事』というキーワード10回以上入れてください」と言われて、「悪意のない嘘」の記事を書いていた。だからあまりそれを書く人を責められない。
「薄毛と食事は無関係」と分かっていても嘘を書く
最悪なのはこれだ。
最初のうちは知識がなく「悪意のない嘘」を書いていたサイト運営者も、記事を書いていくうちに段々分かってくる。
「栄養って育毛に関係ないぞ…」
「俺が売ってる育毛剤、つけても生えないぞ…」
「フィナステリドとミノキシジルだけで生えるじゃん…」
しかし、これまでそのサイトに書かれた内容を信じて育毛剤を買った人がいる。それにより利益も出ている。ここでやめたらもったいない。せっかくアクセスも増えてきたのに。
もういい、嘘でいいから、稼げるなら、続けよう。
この段階からこのサイトの記事は「悪意のある嘘」に変わる。
こうした理由から、インターネットには間違えた情報が流れまくるのである。
こちらの記事も参考
インターネット限界説①【利己の問題】
・知識がないので他の育毛サイトの記事を読んで勉強する
・「薄毛対策に食事改善」的な記事を参考にするので似たような記事になる
・それが嘘だとわかっても、儲かるからやめられない
病院と同じ薄毛治療を自宅で行う方法
確実に効果のある育毛・発毛法は何なのか?動画で解説しているので
「とにかく早く・確実に薄毛を治したい」という人は見て欲しい。
・育毛剤に20万円以上使い
・育毛剤の記事を800以上書き
・毛髪診断士の資格を取得し
分かったことが、これだ。
このように、薄毛は、アッサリと治療することができる。
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G×G Hair Growth レシピ
育毛剤を使ってはいけない。
病院と同じ治療を、自宅で、安く行う方法があるのだから。