薄毛は頭皮のケアではどうにもならない。
髪の毛は体の外側に生えているから、体の外側からケアすることに効果があるように感じてしまう。
なんとなく、根拠もなく。
しかし、医学的に判明している薄毛のメカニズムから逆算すると、様々な種類の頭皮ケアは、すべて、漏れなく、完全に、薄毛に対して何のアプローチもしない。
気持ちいいほど関係ない。
薄毛を気にしてシャンプーにこだわってきた人や、頭皮のマッサージをしてきた人には申し訳ないが、本当のことを書こうと思う。

毛髪診断士。
前職はライター。育毛の記事を800以上書き、『育毛剤で髪は生えない』と気付く。
騙される人を減らしたい!
頭皮ケアの基本・シャンプーは薄毛と関係ない
育毛フリーライター・毛髪診断士の越野晋です。
頭皮のケアに関する最も大きな誤解は、「シャンプーが薄毛に関係している」というものであろう。
スカルプDのコマーシャルの影響もあってか、「頭皮に優しいシャンプーを使えばハゲない」であるとか「ノンシリコンのシャンプーを使えば薄毛にならない」などと考えてしまっている人が多いようだ。
ほとんどの薄毛はAGA。シャンプーとAGAは無関係
薄毛のメカニズムから考えてみると、どんなにシャンプーこだわったところで、髪の毛に対する影響は全く無い。例えば、洗浄力が強いシャンプーを使ったからといって、「刺激が強すぎてハゲる」ということは決してない。よっぽど敏感肌の人でなければ、シャンプーはどんなものを使っても問題ないのである。
シャンプーを選ぶときに重視するべき項目があるとしたら、「香り」くらいだろう。その他はなんでもいい。
このサイトでも何度もお伝えしているように、世の中の男性が悩む薄毛のほとんどはAGA(男性型脱毛症)である。そして、AGAの原因は、体内で作られるホルモンだ。
ということは、体の外側にある頭皮に何かをしたところで、薄毛への影響はほとんど無いのである。
詳しくはこちらの記事を参考
薄毛のメカニズムを科学的に図解で説明
スカルプDの嘘
ちなみに、昔スカルプDの広告に使われていた雨上がり宮迫さんの写真は、確かに髪の毛が増えているように見えるし、実際増えているが、それはスカルプDのシャンプーを使いながらプロペシアを飲んでいたからである。
注意して見て欲しい。写真の左の方に小さく
「※スカルプDと頭皮治療を併用しております。尚、効果には個人差があります」
という注意書きがある。
つまり、どこかの病院で処方してもらったプロペシアなどの医薬品を毎日飲み続けた結果、髪の毛が生えてきたのだ。育毛メソテラピーやミノキシジルなどを併用したかもしれない。「その時期にたまたまスカルプDで毎日髪の毛を洗っていた」というだけのことなので、シャンプーによる育毛効果は、この写真では全く証明されていない。
これがアリなら、AGA治療をするかたわら「この期間、毎日うまい棒を食べていたから、うまい棒には育毛効果があります」と言うこともできるし、もっと言えば「この期間、毎日映画の『バックトゥザフューチャー』を観ていたので、『バックトゥザフューチャー』には育毛効果があります」と言うことだってできる。
そのくらいスカルプDの広告には信ぴょう性がないということだ。
・AGAは体内で作られるホルモンが原因
・シャンプーはホルモンに作用しない
・医学的に見て、AGAとシャンプーに関係性はない
頭皮のマッサージは薄毛に効果がない
薄毛に関する頭皮ケアでよく耳にするのが「頭皮のマッサージ」である。
薄毛やハゲ関係のインターネット上の記事を見ても、だいたい「頭皮のマッサージで血行を促進して毛根に栄養を届けよう!」的な文章が書いてある。
しかし、血行と薄毛に関係性はない。
もし髪の毛が抜けるほどの血行不良になったら、髪の毛より先に皮膚が腐るだろう。
毛根は皮膚表面より4mm程度深い場所にあり、そこで毛細血管とつながっている。
皮膚の一番外側には「表皮」という層がある。その下には「真皮」という層がある。そのさらに下に「皮下脂肪織」という三番目の層がある。毛根があるのはここだ。
もし、この深い部分にさえ血液が届いていないとしたら、当然その外側にある真皮にも表皮にも血液が届かなくなっているはずである。血液の循環が止まれば、当然その部位は壊死して、腐るだろう。
ハゲている人の頭皮が壊死したり腐ったりしていない時点で、血流と薄毛には関係がないといえる。
また、例えばマッサージによって血行が促進され、毛根に届く血液の量が増加したとしよう。
AGAの原因となる悪玉ホルモン「ジヒドロテストステロン」は、血流に乗って毛根に届き、毛根の内部で脱毛シグナルを発生させ、薄毛を進行させる。ということは、毛根に届く血液の量がマッサージによって増えれば、それだけAGAを進行させやすくする。つまり逆効果になるのではないだろうか?
・万が一毛根が血行不良になるなら、頭皮の表面は壊死する
・マッサージによる血行促進は薄毛に効果なし
大企業すら推奨する間違った頭皮ケア
「頭皮 ケア」でGoogle検索した結果(2018年9月17日現在)、一番上に表示されるWebサイトを見てみよう。何やらしっかりと作りこまれたサイトで、よく見ると、誰でも名前を知っている某有名製薬会社が運営しているサイトのようである。これは信頼できるかもしれない。
しかし、その記事の中にはこのように書かれてある。
土台である頭皮の環境が悪ければ、髪の毛は抜け落ち、細くなり薄毛になります。
頭皮の細胞を元気にするためには「頭皮タッチ」マッサージ、頭皮を清潔に保つためには正しいシャンプー、その両方を毎日の習慣にすることが大切です。
あの大企業ですら頭皮のマッサージやシャンプーを薄毛対策として推奨しているのである。
検索結果の最上位に表示されている、有名企業のサイトが、ここまで根拠のない情報を大々的に書き、公開しているという状況が恐ろしい。しかもこの記事「日本スカルプケア協会」の会長が監修しているというから驚きである。
日本スカルプケア協会…大丈夫か?
気になったので「日本スカルプケア協会」について調べてみたら、公式サイトがあった。
スカルプケアを毎日の習慣にしていくための様々な活動を行っているようだ。
公式サイトには、「スカルプケアをすることによって抜け毛や薄毛がなくなる」と直接的には書いてないが、薄毛と頭皮ケアに関係があると勘違いさせるようなアンケートの結果を掲載している。
「抜け毛・薄毛に悩んでいる人」(N=5689)の40.6%は”いいケアの方法があれば知りたい”と感じており、”いい商品(育毛剤など)があれば知りたい”と感じている人は37.2%であった。
「スカルプケアは薄毛と関係ない」と分かっているのに、このような表記をしているのであれば問題だ。
逆に、「スカルプケアで薄毛は治療できる」と本気で思っているのであれば、もっと問題だ。スカルプケアの専門家なのだから。
どっちにしても問題だらけな協会のような気がするが、大丈夫なのだろうか。かなり年期が入ったサイトに見えるので、現在も活動しているのかは不明である
(放っておいてもまずならないタイプの)抜け毛予防には頭皮ケアが効果的
男性が悩む薄毛のほぼすべてはAGA(男性型脱毛)だと書いたが、それとは別に特殊な種類の脱毛症もいくつか存在する。
頭皮ケアと関係があるとすれば、「炎症性脱毛症」だろうか。
頭皮を不潔にした場合、頭皮でマラセチア菌という常在菌が異常繁殖し、炎症を起こすことがある。さらに炎症が極度に悪化した場合、その影響が毛根にも表れ、炎症部分の髪の毛が脱毛してしまうということが「まれに」あるらしい。
まあ、可能性としては非常に低いだろう。
それにこの炎症性の脱毛は、炎症さえ治ればまたすぐ髪の毛は生えるので、AGAのように治療が長期化するものではない。
シャンプーで頭皮を清潔に保つことで、この「放っておいてもまずならないタイプ」の脱毛を予防することはできるかもしれない。万が一の脱毛症を心配し、多くの人が悩むAGAを無視するなら、頭皮ケアを重視するといい。
もしAGAを治療したいなら、病院に行くといい。
ただ病院は保険適用外でかなりお金がかかるので、安く病院と同じ治療がしたいなら、こちらで紹介している育毛レシピを使用するといいだろう。
本やWEB、テレビなどのメディアがこぞって「薄毛予防の第一歩」として取り上げる頭皮ケアには、何の効果もないということがご理解いただけただろうか。
病院と同じ薄毛治療を自宅で行う方法
確実に効果のある育毛・発毛法は何なのか?動画で解説しているので
「とにかく早く・確実に薄毛を治したい」という人は見て欲しい。
・育毛剤に20万円以上使い
・育毛剤の記事を800以上書き
・毛髪診断士の資格を取得し
分かったことが、これだ。
このように、薄毛は、アッサリと治療することができる。
動画で紹介している電子書籍はこちら。
G×G Hair Growth レシピ
育毛剤を使ってはいけない。
病院と同じ治療を、自宅で、安く行う方法があるのだから。