悪魔に魂を売った育毛剤宣伝サイトでは
「チャップアップを使って1か月で髪が増えました!」
「イクオスを2週間使ったら友人に『髪が増えたね』と言われました!」
このような「短期間で効果がある」ように見せかける口コミが掲載されている。
これらが全て悪意のある嘘であることを伝えようと思う。
「髪の毛の成長速度は1か月に約1cm」という情報に騙されるな
育毛剤ライター・毛髪診断士「越野晋」です。
育毛剤の効果が表れるまでの期間を考える場合、頭髪の成長スピードから考えればわかりやすいような気がしてしまう。
しかし、この考えには落とし穴がある。
薄毛のメカニズムの誤解
髪の毛の成長速度は、1日に約0.4mm。1か月に直すと12mm。つまり、1.2cmである。
そのため、
「髪の毛は1か月に約1cm伸びる」
と言われることが多い。
確かにこれは正しい数字だ。
しかし、ここから先は誤解である。
もしこの通りならば、育毛剤を薄毛部分につけて効果が出れば、
「1か月後には1cmの髪の毛が生えている」
という状態になっていそうである。
しかし、そうはならない。
なぜか。
薄毛というのは、単純に「抜けて毛根ごとなくなる」わけではない。
また、発毛というのは単純に「新たに毛根が作られて生える」わけではない。
先ほどの原理では
・髪の毛の太さは常に一定
・髪の毛の成長スピードも常に一定
ということになる。
これは薄毛というものを間違えて捉えたイメージだ。
ほんとうの薄毛のメカニズム
実際の薄毛というのは下記のような流れで起こる。
1、 悪玉ホルモンが特定部位の髪の毛を抜くシグナルを出す
2、 その部位の髪の毛は本来の寿命を待たずに抜ける
3、 それが繰り返されるうちに毛根が縮小する
4、 その部位の髪の毛の太さが30ミクロン以下になる
5、 目に見えないほど短くて細いので、髪がなくなったように見える
詳しくは下記の記事を参考
薄毛のメカニズムを科学的に図解で説明
信じられないかもしれないが、薄毛の人の頭皮には、細く短い毛が、フサフサの時と同じ本数生えている。細すぎて見えないだけだ。
ちなみに頭髪の毛根の数は、胎生4か月の段階で生まれて、その数が決まる。そして死ぬまで毛根の数は変わらない。新たに生まれたり、抜けて消えたりはしないのである。
育毛とは、縮小した毛根を大きくすることが目的だと考えられる。
太さから考える成長速度
この部分は少しややこしいので、飛ばしても構わない。
結論から言うと、薄毛部分の産毛の成長スピードは、理論上1か月に0.2mm程度だ。
薄毛部分の髪の毛の太さは30ミクロン以下である。
一般的な頭髪の太さは80ミクロンから150ミクロンである。
例えば、このような人がいたとしよう。
・薄毛部分の髪の毛の太さ30ミクロン
・薄毛以外の部位の髪の毛の太さ120ミクロン
つまり太さが薄毛部分では4分の1になっているということだ。
この場合、毛根のサイズも太さに比例して縮小しているということになる。
しかも、太さは1次元であるが、体積は3次元となる。
これを「2乗3乗の法則」(アリが人間と同じサイズになったら、構造上体を支えられないというやつ)で考えると
毛根の体積は4の3乗分の1となる。つまり、64分の1だ。
髪の毛は毛根の中にある毛母細胞によって作られるが、毛根が小さくなればそれだけ毛母細胞の数も減るので、髪の毛の成長スピードは遅くなる。
毛根のサイズと成長スピードの相関関係についての実験データなどを見つけることはできなかったので、正比例するかどうかは分からないが、間違いなく相関関係はある。
ここでは仮に毛根の体積と毛髪の成長スピードが正比例するとしよう。
すると、薄毛部分の髪の毛が成長するスピードは1か月に12mm÷64なので、0.1875mmである。約0.2mm。ほとんど成長していない。
したがって、髪の成長スピードから逆算して「育毛剤の効果で、ハゲた部分から髪の毛が1か月で1cm生えてくる」などということはあり得ないと分かるだろう。
見た目の問題で考えてみる
上記では少しややこしく考えてしまったので、もう少しラフに考えてみよう。
つまり「外見的に髪が増えたかどうか」という基準で育毛剤の効果が出るまでの期間を考えてみるのだ。
これはもちろんネット上の口コミなどは参考にできない。
ここでは、大正製薬の「リアップX5プラス」の公式サイトに掲載されている、医薬品承認のための臨床実験データを参考にしようと思う。
リアップX5プラスは、ミノキシジルが5%配合されている育毛剤であり、少し前までは日本で唯一の医薬品ジャンルの育毛剤であった。いまはメディカルミノキが発売されたので独占市場ではなくなっている。
また、ミノキシジル配合の外用薬を使うのであれば、もっと高濃度のものが海外にあるのでそれを使用する方がいい。
とはいえ、分かりやすい日本語の実験データは貴重である。
この中の
【医師の評価(使用52週)】
というグラフを見てみよう。これは毎日リアップをつけ続けた薄毛患者の頭髪を医師が視診して印象値の統計を取ったものだ。
まあ、「見た目的に髪が増えてきたかどうか」のグラフだと思えばいい。
使用を開始して2か月目までは見た目に変化はなく、3か月目でようやく「軽度改善」が6割程度になる。
その後、中等度改善が半数を超えるまでには7か月かかっている。
個人差はあるが、発毛効果が厚生労働省に認可された成分を使用しても
・まじまじと見て「ちょっと増えたかな?」と感じるまでに、3か月かかる
・ぱっと見で「増えたな」と感じるまでに、7か月かかる
ということだ。
育毛剤口コミの「1か月で生えた」は嘘
以上のことから、育毛剤の口コミによくある「1か月で髪が増えました」みたいな体験談はすべて嘘だと分かってもらえただろう。
なぜ嘘ばかりがネット上に書き込まれるのかという理由については、この記事を参考にしてほしい。
育毛剤ランキングに嘘しか書かれていない理由
また、こうした口コミが書かれるような育毛剤は、そもそも生えるはずのない成分で作られているので、ここまでして口コミを検証する必要もないのだが、騙される人があまりにも多いのであえて書かせてもらった。髪を増やすには、毛根を大きくすること。そのためには悪玉ホルモンをなくすことから始めなければいけない。
チャップアップなんて、嘘つきまくって売り上げ500憶円である。この500憶円によって新たに生まれた髪の毛は世界中探しても1本もないのだから、世の中狂っている。
売り上げ500億円!チャップアップという詐欺育毛剤
ブブカゼロは効果ゼロ。口コミは嘘だらけ。ネットの評価を信じてはいけない
変な育毛剤にお金を使わないでください。もったいないから。
病院と同じ薄毛治療を自宅で行う方法
確実に効果のある育毛・発毛法は何なのか?動画で解説しているので
「とにかく早く・確実に薄毛を治したい」という人は見て欲しい。
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・毛髪診断士の資格を取得し
分かったことが、これだ。
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育毛剤を使ってはいけない。
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