育毛剤を買おうか迷っている人へ。
これは僕の体験談である。
効果があるのかないのか、イマイチよく分からない育毛剤という存在に、結論を出そう。

毛髪診断士。
前職はライター。育毛の記事を800以上書き、『育毛剤で髪は生えない』と気付く。
騙される人を減らしたい!
育毛剤を買うと100%後悔します
育毛剤を買うと後悔する。
「この育毛剤は効果がないけど、こっちの育毛剤なら効果があるよ」
といった話ではなく
「世の中のすべての育毛剤は、買ったら後悔する」
という話だ。
『育毛剤』という名称は『頭皮用保湿ジェル』に変更すべきだと思う。
なぜか。
僕は20万円分以上の育毛剤を使用し、まったく生えなかった。それどころか、おでこは後退した。
専門的に髪の毛について学び、毛髪診断士の資格を取って「これじゃ絶対生えない…」と確信を持った。これは、育毛剤という商品の構造的な問題だ。
具体的な話の前に、まずは僕の体験談をお伝えする。
「体験談はいいから、髪が増える方法が知りたい」という方はこの記事を読んでほしい。
G×G Hair Growth レシピ【高確率・低価格の発毛法】
体験談:育毛剤を20万円分使った話
育毛剤に20万円を突っ込んだ。バカだった。育毛業界の中では「被害額20万円なんてまだまだ安い」と思われるかもしれないが、それでも様々なことが分かった。同じように後悔する人を作らないために、僕の体験談を書こう。
薄毛で悩んでいた20代後半
「もともとおでこが広かった」というと、言い訳のように聞こえるかもしれないが、たしかに僕はおでこがかなり広かった。
だから、徐々に生え際が後退しても「もともとおでこが広いから」と認識が甘くなってしまった。
会社の同僚に「ハゲてきてるぞ」と何度か指摘された末に、ようやく自分でも薄毛だと認めざるを得ない状態まで薄毛が進行してしまった。このとき28歳。
しかし、「薄毛になってるなあ…」と悩みながら、結局何も手を打たないまま30歳になった。
今思えば、この状態になる前に動き出しておけばよかった。
30歳から育毛剤を使用
いよいよ「誰がどう見ても薄毛」という状態になってしまった。
つむじは生えていたが、おでこの両サイドが薄くなる典型的な「M字ハゲ」だった。
当時の写真がこちらである。
もともと髪の毛を伸ばしていたが、薄毛部分を隠し切れなくなり、隙間ができて不自然だったため短髪にしている。
そして「なんとかしなければ…」と重い腰を上げて、スマホで効果がありそうな育毛剤を探し、購入した。
はじめて購入したのは「チャップアップ」だったと思う。このサイトではチャップアップの悪事をいろんな角度から暴いているが、僕が被害者であることも記事を書く動機になっている。
フリーランスの育毛剤ライター
薄毛のせいで精神的に不安定になり、会社を辞めた。
「人と会う仕事はしたくない」と思い、WEBライターになった。
クラウドソーシングの案件を見ていると、様々な依頼がある。その中に「育毛剤ライター募集!」の文字を見つけた。これは自分にぴったりの案件だと思い、応募した。自分で育毛剤を使って、その経験を記事にすればお金になるのだ。育毛剤関係の記事に応募しまくり、大量に記事を書いた。
育毛剤の体験談記事やランキング記事を書き続け、並行して育毛剤の使用も続けたが、僕の髪の毛はまったく生えてこなかった。
育毛剤を買うのにもお金が必要だ。お金をもらうために記事を書かなければいけない。
クライアントは、ネットで育毛剤を販売することでメーカーから紹介料をもらう「アフィリエイト」というビジネスをしている個人が多かった。
嘘の記事を書き続ける罪悪感
クライアントからは「嘘でもいいので『生えた・効果があった』と書いてください」と言われた。そうしないとお金がもらえないので書いた。
「使ってなくてもいいので、『1か月で効果が出た』と書いてください」と言われた。そうしないとお金がもらえないので書いた。
「ねつ造でもいいので、チャップアップの300文字の口コミを10個書いてください」と言われた。そうしないとお金がもらえないので書いた。
「『チャップアップ 生えない』というキーワードを20個以上入れて10,000文字の記事を書いてください。でも、『チャップアップは効果がある』という結論にしてください」と言われた。そうしないとお金がもらえないので書いた。
「僕のやってること、詐欺じゃん…」そう思い、たまに後悔しながらも、生活のために記事を書き続けた。
僕は、自分で使っても全く髪の毛が生えなかった育毛剤を、WEB上で紹介する記事を書きまくったのだ。
僕の書いた育毛剤の記事は、累計で800記事を超えた。
育毛剤アフィリエイトのメカニズムはこちらの記事を参照
育毛剤ランキングに嘘しか書かれていない理由
毛髪診断士になって分かった、育毛剤についての結論
さすがに「育毛剤をこんなに使っても効果がないのはおかしい」と思い、ネット以外の情報を調べ始めた。
AGAクリニック(薄毛の病院)で処方される薬の成分を調べたり、育毛剤に配合されている成分が実際にはどのような効果があるのかを調べたりした。
また、皮膚科の医師たちが診療の際にガイドラインにしている資料、そのほか皮膚と毛髪の専門誌や学術論文、書籍などを読み漁り、医学的に薄毛のメカニズムとその治療法を学んだ。
毛髪診断士の資格を取得し、薄毛専門医の開催するセミナーにも参加した。
そして分かったのは、「育毛剤」という商品ジャンル自体が、買うと100%後悔する、危険なジャンルであるということだ。
結論:育毛剤を買うと100%後悔します
ここまでが僕の育毛剤についての体験談だ。育毛剤の記事を大量に書いた下地があった上で、専門的な勉強をすることで「育毛剤は効果がない詐欺商品だ」と分かった。しかし、多くの人にとって「なんで育毛剤で髪が生えないの?」「生えそうな成分が入っているのに」と思うかもしれない。
ここからは僕が学んだことを、できるだけわかりやすくお伝えしていこうと思う。
育毛剤の成分はどう考えても効果がない
まず成分について。
どの育毛剤でもいいから、ランディングページ(購入ボタンが付いている公式販売ページ)を見てほしい。
たくさんの成分が配合されていることを売りにしているだろう。そして、すべての成分を効果がありそうに書いてあるはずだ。まったく知識のない人がそれを読んだら、騙されてしまってもおかしくない。
しかし冷静にその成分と効果を見てみよう。「髪が生える」なんて一言も書いていない。
例えば、チャップアップの場合は『センブリエキス』『グリチルリチン酸ジカリウム』『ジフェンヒドラミン』という3種類の有効成分が配合されているが、その効果はそれぞれ『血行促進』『頭皮を清潔にする』『腫れやかゆみを抑える』である。髪は生えません。
ブブカゼロの場合はリニューアルで『マジョラムエキス』が配合されたと宣伝しているが、その効果は『17型コラーゲンの産生を促進するのではないか』と予測されているだけのハーブである。ちなみに17型コラーゲンの不足は、お年寄りになってから薄毛になる原因であって、一般的な薄毛(AGA)には関係ない。
ブブカゼロは効果ゼロ。口コミは嘘だらけ。ネットの評価を信じてはいけない
その他、育毛剤に配合されている成分をくまなく探してみても、髪の毛を増やす効果のありそうなものは無かった。
医師が薄毛の診察に使用する資料や、臨床実験のデータなどを読んでも「薄毛になる原因」は、実はたったひとつしかない。そして、育毛剤はことごとくその薄毛の原因にアプローチしていない、マト外れな成分ばかりを配合している。買って後悔するのは当然である。
アフィリエイターしか「髪が生える」と言っていない
育毛剤という商品を購入する人は、どこかでその商品の「髪が生える」という情報を読むか聞くかして購入するのだろう。では、こうした情報は一体誰が言っているのか。
→アフィリエイターが運営しているサイトの記事だけである。
厚生労働省は「髪が生える」と言っていない
まず、育毛剤という商品を医薬部外品として認可しているのは厚生労働省である。厚生労働省が認可しなければ「育毛剤」という名称で販売することができない。
しかし、認可している割に厚生労働省は育毛剤に「髪の毛が生える」という効果を認めていない。何種類かの「頭皮に害のないヘアトニック的な成分」が配合されていれば、ホイホイと育毛剤として認可してしまうのである。
普通の人と厚生労働省では、「育毛剤」という言葉の定義に以下のような違いがあるようだ。
一般の人が思う「育毛剤」→髪の毛が増える効果がある塗り薬
厚生労働省が思う「育毛剤」→頭皮に害のないヘアトニック
厚生労働省は、認可したからと言って「髪が生える」と認めたわけではない。単に「育毛剤」という商品ジャンルでの販売を許可しただけである。そしてそれは単なるヘアトニックなのだ。
公式サイトも「髪が生える」と言っていない
公式サイトは大手を振って宣伝しているかというとそうでもない。薬事法すれすれの表現で、消費者庁から度重なる注意を受けながら宣伝しているのだ。
例えばチャップアップの公式販売サイトに掲載されている口コミを見てみよう。
周りの友達から羨ましいって言われます。/20代男性
↑ 理由が書いてない!
諦めなくてよかった!あったほうがいいですからね。/70代男性
↑ 何が? 目的語がないから不自然すぎる。
ゴルフもマリンスポーツも楽しんでます/50代男性
↑ だから?ただの趣味報告じゃないか。
これらは、読んだ人が心の中で足りない情報を補足して読むことを狙っている。
羨ましいって言われます→「髪が増えたから羨ましがられたんだな」
あったほうがいいですからね→「髪の毛があった方がいいよね」
ゴルフとマリンスポーツも楽しんでます→「風が吹いても、濡れても大丈夫なくらい髪が生えたんだな」
「効果がない事を書いてはいけない」という 薬機法(旧薬事法)のルールがある。育毛剤には髪が増える効果がないので、チャップアップもぎりぎりのラインを通してくるというわけだ。
もちろん、チャップアップだけではなくそのほかの様々な医薬部外品の育毛剤がこの手法を使用している。この仕組みを知って育毛剤のランディングページを読んでいくとなかなか面白い。
「髪が生える」と言っているのはアフィリサイトだけ
ということで、ハッキリと「生えました」という効果を書いているのは、実はアフィリエイトをしているサイトだけなのである。
早い話が、嘘を書きまくって信じさせて買わせるということだ。薄毛に悩んでいる人は、アフィリサイトで「生える」という嘘を信じ込まされた状態で公式販売ページに移動するので、細かい部分は見ずに「生えそう」というイメージが湧く画像やキャッチコピー、写真などを流し読みして購入する。
ただ、2018年9月にこのようなニュースがあった。
アフィリエイターが嘘ばっかり書くから広告主を処分するという事らしい。「嘘つきアフィリエイターも一緒に処分しろよ」と思うが、まあ若干はマシになるかもしれない。ならないかもしれない。
「育毛剤」という名称が後悔を生む原因
育毛剤って、髪の毛が生えそうな名前だけど、この名前がそもそも悪い。
育毛剤は、薬機法の中では医薬部外品扱いだ。医薬部外品は、化粧品より効果があり、医薬品より効果がないというジャンルである。
医薬部外品に指定されていなければ、その商品は「育毛剤」と名乗ることができない。
しかし、上でお話したように、それを認可する厚生労働省の基準はユルユルで、髪の毛など生えずともバシバシ認可していく。
これを逆手に取った詐欺育毛剤メーカーが、『国が認めた育毛効果!!』という詐欺的な打ち出し方をするものだから、さらに多くの人が騙され、後悔することになる。
育毛剤の配合成分から考えれば、『頭皮用保湿ジェル』あたりが妥当な名称だと思うんだが、どうだろう。
育毛剤に騙されて後悔しないために
まず、育毛剤を買わないこと。これに尽きる。
髪の毛が生える方法は確立されていて、それは育毛剤ではない。
高確率で安く髪が増える方法はこちらで公開しているので気になる人は読んで欲しい。
G×G Hair Growth レシピ【高確率・低価格の発毛法】
この方法で僕自身髪が増えた。
今は、こんな感じです。もともとおでこは広いんです…。
あとは、アフィリエイトサイトのよくある嘘に騙されないことも重要だ。
人が人を騙そうとするパターンはいくつかしかない。
だいたいの育毛剤のサイトは「色々試してダメだったけど、この育毛剤で生えました!」という流れで公式サイトに誘導するアフィリエイトなので、この形式のサイトに出会ったら、育毛剤以外の商品でも注意した方がいい。特にダイエットとか、健康系は。
公式サイトも、表現に微妙な部分やあいまいな部分がないかは注意してみた方がいいだろう。基本的に医薬品以外は効果がないと考えていいと思う。
病院と同じ薄毛治療を自宅で行う方法
確実に効果のある育毛・発毛法は何なのか?動画で解説しているので
「とにかく早く・確実に薄毛を治したい」という人は見て欲しい。
・育毛剤に20万円以上使い
・育毛剤の記事を800以上書き
・毛髪診断士の資格を取得し
分かったことが、これだ。
このように、薄毛は、アッサリと治療することができる。
動画で紹介している電子書籍はこちら。
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育毛剤を使ってはいけない。
病院と同じ治療を、自宅で、安く行う方法があるのだから。